深夜、旅友さんと企む
なんの話だったか確認だったか。
そのトモダチは特に旅慣れていて
どこへいっても気持ちよく笑顔でご機嫌よく旅をするので
だいすきなおひとり。
ある夜のことだった。
ある場所のセレブリティ御用達のホテルを
「あのね、予定もないのに予約しちゃったの」
と言って笑う。
へ?ノープラン?
なにもかんがえないで?
「うん」
どーよ。
愛さずにいられないでしょ。
んじゃ謹んでお付き合いさせていただきますか。
ってことで
とある場所についていろいろ話す。
数年前、仕事で月2ペースで通っていたそこは
ヒトもモノも心もまるごと温かく迎えてくれるところだった。
仕事で通うまではほとんど関心もなくて
企業人であった頃に同僚の結婚式で訪れたことがある程度だったが
そのときの度肝を抜かれる結婚式ぶり(ってのか)に
世界中のひとがここを愛する理由はこれかと思ったもんだった。
おきなわ。
海も空もヒトも空気も
みんなみんな美しい。
彼女が押さえてくれたそのホテルはあたしには身の丈をはるかに超えており
いままでいちども滞在したことはなかったが
なんていうか、
行っちゃえ、と思ったんだ。
理由なんてない、なんとなく。あたしもそうとういい加減。
よもやま話から始まる旅もあるってことだね。
これつかおう。