ひとり旅愛好家、旅をする

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【番外編】高齢認知症の闇 その4

【番外編】高齢認知症の闇 その1 - ひとり旅愛好家、旅をする

【番外編】高齢認知症の闇 その2 - ひとり旅愛好家、旅をする

【番外編】高齢認知症の闇 その3 - ひとり旅愛好家、旅をする

 

もう少し続いています、

ご興味のない方はスルー推奨でございます・・・

 

 

大伯父の伝手でコッカコウムインを定年まで勤めあげた叔父。

ある日の朝、起きてきた叔母が突然倒れ、そのまま逝ってしまい

突然世間の荒波に翻弄されることになった。

叔母の出身地にマンションを買い悠々自適の暮らしをし始めた

7月のことだった。 

それまで縁もゆかりもなく友達もない土地で途方にくれた叔父を

マンションの管理組合長が面倒を見てくれたのだそうだ。

そのお礼にと叔父は部屋をその方に

「ずいぶん世話になったからな」と無償譲渡し(!?)

その方の紹介で、面倒を見てくれそうな施設に入ったのだそうだ。

そしてそこからあたしへの

「施設では待遇が悪すぎる!」

電話三昧の日々が始まる。が、そんなこた、いまはいい。

 

 

今回の騒動でわかったもうひとつは

「叔父は認知症を患っている」

という衝撃の事実だった。

たぶん、叔母を亡くした時点から現実逃避が始まり

認知症が進んだのだろうと担当の医師が言っていた。

 

さて、日常使いしていた郵便局の貯えのほとんどを失い、

たぶんそれを心の支えにしていたんだろう銀行の貯えを失い

叔父はこの先どうなるのだろう。

ただ、この時点で銀行口座からそっくり貯えがなくなったことを

叔父はまったく気がついていなかった。

 

 

ケアマネさんが言う

「すーさんさんといっしょだとこちらは打つ手がありません」

そこで、ケアマネさんと相談し、

叔父が施設を退去することを

後見人たるあたしが認めないということにした。

もちろん叔父は烈火のごとく怒りまくっていたのだが

すーさんはひとりさっさと退去していったという。

しかも最後の最後にご丁寧にも残っていた郵便局の叔父の口座から

残っていた全てを引き出していったのだ。

足元がおぼつかなくなり始めていた叔父を連れて最寄の郵便局へ行ったことをその郵便局の局員さんにあとで聞いた。

 

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貯えを失い、頼りにしていた女性を失い

ひとり残されたあとも叔父はじたばたしていた。

すーさんに引き出された貯えは、

叔父の頭の中ではあたしが引き出したことになっており

それを110番通報したらしく、確認の電話が入った。

刑事さんに事情を話し、施設に確認してもらうと

「どうやら叔父さんの妄想らしいですね、では我々はこれで」

どんな内容であるにせよ、刑事さんから電話をもらうなんて経験は

あまり気持ちがいいものではない。

 

「警察の方からお電話があったので、いままでの顛末をお話ししました。」

いっしょに入居したすーさんの費用も叔父が支払っていたこと、

いつもいっしょにいて金融機関へもいっしょに行っていたこと、

そのすーさんはすでに退去したことなどなど。

 

しかし、叔父の貯えをすーさんが勝手に引き出した事実を証明できなければ訴え出ることはできないため

結果として叔父は、文字通り身ぐるみはがされて

すっからかんになったのである。

 

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