ひとり旅愛好家、旅をする

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アンダルシア2019年5月・その5 グラナダ2日めアルハンブラ宮殿その1

きれいさっぱり、

それまで気になっていた下着類を洗い、

神保町にできた100均で買ったピンチにぶら下げて

身も心もこざっぱりして迎えたグラナダ2日め。

 

今回の旅は比較的日程が長めなことと

移動が多く体力の消耗が窺われることから

荷物をできるだけ軽量化するために

事前の打ち合わせの際に、

現地では下着類を洗濯しようということになっていた。

 

そのために洗濯機のあるアパルトマンを借りたかったのだが

こういう事情があったりで、結局旅のあいだ、すべて手洗いだった。

そう、下着だけじゃない、薄手のワンピも洗ったのだ。

ワンピを洗えるタイミングは連泊の初日のできれば早いタイミング。

入浴と同時では出発時までに乾くかどうかが微妙。

最悪、ドライヤーで乾燥するという手もあるができればそれは

(面倒だから)避けたい。

 

マダムおふたりとあたしの3人が

それぞれの洗濯物を干す場所を確保するのも実は至難の業だった。

乾きにくいバスルームにはあちこちにフックがあるからいいものの

エアコンの効いている室内にはピンチをひっかける場所はなかなかない。

しかもTシャツやミニスカも洗うという(‼?)

くつしたとハンカチと下着くらいならなんとかなるとして

大物を干すのには苦労した。

あたしは神経質ではないタチなのでどうにでもなるが

マダムたちにはそれぞれこだわりポイントがあるようで

畢竟、あたしの洗濯したものが乾くのはいつも最後だったが

それでも毎回なんとなかっていた。なんとかなるもんだ。

だって、なんとかするんだから。 

 

洗濯の話ばかりが長くなった(笑)

 

2日めのもやがかったような朝はホテルから

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アルハンブラ宮殿までタクシーを使った。

細い路地をぐいぐい 

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はてなブログには動画をupできないらしいのでキャプチャ)

ホテル近くからアルハンブラ宮殿までは

路線バスもあるようだが、

到着時間が読めないことと、

朝のバスは観光客で混雑しているらしいと先人のブログで拝読していたからだった。

有名なナスル(Nasrid)宮には8時30分からの予約を入れていたので

8時に到着すればなんとか大丈夫だろうと思いそのタイミングで移動した。

※アルハンブラ宮殿公式チケット購入サイト

 

ここで8時30分に入場できるQRコードを持っているのは

マダムTだけ。

あたしは公式サイトから購入したときのシステムエラーで

予約はしてあるがQRコードは現地で発行することになっている。

マダムKは公式サイトへのアクセスが遅れたせいで10時30分の枠しか残っておらず

ダメ元でアタックすることになっていた。

 

タクシーがアルハンブラ宮殿のエントランスに到着した。

見るとすでに長い行列ができている。

 

先頭には

・すでに予約した人

・今日、チケットを手に入れたい人

 ふたつの行列がある。

当然、後者の行列は長く長く続いていて後方は見えないほどだ。

そこにラテンのリズムと満面の笑顔で係の女性がやってきて

「今日は予約のない人は入れない、すでに予約でいっぱいなので

ネットで明日以降の予約を入れてください」

ここで行列はざわざわ・・・続いて

「ナスル宮以外に入場する人は8時30分になったら案内するので

それまでここで並んでいてください」

 

先頭にいたマダムKが

ナスル宮の予約時間の変更は可能か、と訊ねたが頭は横に振られた。

システムエラーでQRコードが出なかったんだけど、とあたしが言うと

 よくあることなのかちょっと笑って

「あそこでチケット発行の控えと交換してください」

見ると少し離れたそこは入場券を販売する窓口のようだった。

窓口で控えを示し、無事にQRコードのチケットをゲットして

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(黄色のラインの下にはあたしのフルネーム)

 ナスル宮めがけて走り出した。

 

すでに8時20分を回っている。

「ここから歩くと15分かかるから急いで行ってね」

窓口の女性にいわれたのである。

軽快に先を行くマダムTの背中を見ながら

ナスル宮の入り口になる「裁きの門」をめがけて

途中、同じような中国人カップルと励まし合いながら

走る走る(笑)

(システムエラーさえなければ最初から裁きの門に向かえたのに)

そんな思いが脳裏をよぎりながらも緩やかな下り坂をとにかく走った。

ようやく辿り着くと

すでに長い行列がローピングされている、最後尾についた。

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汗だく。

さほど気温は高くないのにすでに全身汗だくである。

アルハンブラ宮殿内はあちこち歩き回るのでスニーカーがいい、

そう先人のブログで拝読していたので、これを履いていた。

 リボンスニーカーシリーズ バスケット ハート パテント ウィメンズ

PUMA ONLINE STORE 

普段はめちゃめちゃお気に入りでめちゃめちゃかわいいおリボンのを履いていて

ラスベガスではスニーカーもサンダル、

プールサイドではスポーツサンダルが超絶快適だった。

今回はリボンを新調してきたのでテンションがあがる(笑)

 

ナスル宮へのエントリーが始まり行列が動き始めた。

入り口では

バックパックは自分の前に抱きかかえるように。

写真を撮ることに気を取られてスリに狙われないように」

と警備員が声をかけている。

QRコードを出して入場したが、

わかっているヒトたちがここを目指して走ること走ること(笑)

なにせ8:30の予約にしたのは、できるだけヒトの入らない写真を

ここで撮りたかったからなので、入り口付近のゴージャスさには目を奪われてうしろ髪が引かれたがとりあえずあとで戻ることもできるだろう(結局戻らなかったが)と考えてスルーした。

コマレス宮まではいくつかの撮影スポットがあり、そこにも

多くの観光客がいて、映える(すでに死語)撮影会が三々五々。

そこにはあとあと戻ってゆっくり眺めることができたが

とりあえずコマレス宮撮影@あたくし

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コマレス宮

 ガイドブックや観光誘致の画像のようにはいかないし

午前8時台の青空なのでこのグラデーション、でもね

凛とした佇まいと、見え隠れする貴族層が醸す雰囲気が

悲しいほどに美しい。

 

ここを訪れる前、日本で準備の真っ最中に読んだ

 にあった悲しい物語が心に残っていたからかもしれないが。

アーヴィングがここに滞在していた時代からはるかに現代だというのに

あたしはまだこの宮殿のどこかに

あの亡霊がいるんじゃないかと期待していたのだった。

 

続く

 

 

 

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