ひとり旅愛好家、旅をする

旅をメインに美しいモノコトヒト、そして美しい言葉を美しく

アンダルシア2019年5月・その4 グラナダの初日

コルドバからものすごいスピードで飛ばしたALSA(バス)は

定刻より50分も早くグラナダのバスターミナルに到着した。

バスの車内では

Wi-Fiが使えて乗車時にはおやつもくれて

USB充電ができ、トイレもついている

とあちこちのブログ等で見かけていたのだがそれらすべては一切なく(なんのためのスープラだったのか・・・※エコノミーよりちょっといいクラス)

いや、トイレはついていたが、とてもじゃないが利用できるようなシロモノではなかった。

なにせバス車内にトイレ臭が充満するほどだったのだ。

誰も恐れをなして利用しているふうはなかった。

しかも、トイレが近いという悩みを持つマダムおふたりはトイレの真ん前のお席、

あとで聞くにたいへんだったそうである。しかり。

 

無事にグラナダに到着し、宿へ向かう路線バスに乗ろうとしたとき、

「日本の方ですか?」

おひとりのマダムが声をかけられた。

わぁ、懐かしい、あたし半年前に日本を出たんです、と言うその彼女は

まるで現地の方のようにすっかりなじんでいるように見える。

同じバスに乗り込んだ。

聞けば明日グラナダを発ってバルセロナへ行くのでそのチケットを買いに来たという。

え?バスでバルセロナへ行くの?

というような会話をしているうちにバスは市内中心部へ入ってきた。

スマホGoogleマップの現在地を確認していると

こんどは後ろから

「どこまで行くんだい?」

声がかかった。

見れば生粋のニホンジンのようだがこちらも現地在住っぽい。

「ホテルはどこ?」

ここで答えていいのかどうか、文字面からでは判断できにくいと思うが

たぶん大丈夫だろうとあたしの中のなにかが反応し、

メリア グラナダだというと

じゃあ一緒に降りて道順を教えてあげよう、という。

まるでバルセロナのあのガイドさんのようじゃないか(笑)

今回の旅はあらゆるところでいろいろな方に助けていただいている。

 

バスを降り、教えていただいた通り(事前にわかってはいたが)

道路を渡り、スーツケースを転がしながらホテルへ向かう。

歩いて7,8分というところか。

 

 近くにはEl Corte Inglesもあり、買い物には困らないだろうと思われたし、

グラナダ滞在中は水やらお土産やらおやつやら

小腹おさえやらを買い込むことができて

ずいぶん助かった。

あたしは身内から買ってきてほしい香水のリクエストがあったので

あれば儲けもの、と思って探したらラッキーなことにみつかった。

旅行中早い時期に手に入れることができたので以降は

あちこち探し回らずに済んで気が楽だった。

ひとり旅ならどうにでもなるが、ヒトサマといっしょの旅ではそうはいくまい。

(※後日おひとりのマダムのトラブルにつきあっていろいろあったのだがそれはまたいつか)

さすがEl Corte Ingles。

 

ホテルは、例のあの一件があってここに決めていたので

思い通りの部屋にチェックイン完了。

もちろんチェックインの時にさりげに鼻薬袖の下を活用だ。

 

あちこち歩いたりスーツケースを転がしたり

けっこう疲れているはずだったのだけど

今回の旅でもドリンク剤とアリナミンの錠剤を多用していたので

さほど疲労感を覚えることもなく

その夜は「日本語情報センター」さんに予約しておいた

本場の洞窟フラメンコを見ながら夕食を取ることにしていたので

ホテルからとことこ歩いて5分くらい、

無事に支払いを済ませた(がクレジットカードは使用不可、現金決済のみ)

 

ホテルのホワイエで送迎バスを待つ。

あちこちのホテルで参加者をピックアップしながら到着した

Venta El Galloというそのレストラン

 

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食事もさることながら

この壁面の女性の踊りには鳥肌が立った。

男性と女性が歌い踊り、かき鳴らされるギターが

場の雰囲気をどんどん盛り上げていき

観客が手拍子を始める。

会場全体が混然一体となってひとつの文化を尊ぶそのさまに

心が打ち震えないはずがない。

食事も自分の好みのものをチョイスでき、

お腹もこころもたましいも満たされた気分。

食事が終わり、フラメンコも終わって外に出ると

遥かにアルハンブラ宮殿が見えた。

ゆっくり暮れていく日に照らされたアルハンブラ

ひとつの物語を言葉なく語っているかのようだった。

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日が暮れていく

 

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 グラナダでのいちにちめが終わろうとしていた。

 

 

 

 

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